車とか機械とかよくわかってない素人の私が、SKYACTIV-Xの燃焼方式「SPCCI(火花制御式圧縮着火)」について調べてみました。
なんとなくMazda UKの動画が分かりやすそうな雰囲気だったので、その動画を使ってみたいと思います。
Recap. What is our #SkyactivX engine? pic.twitter.com/vwiRew3lGf
— Mazda UK (@Mazda_UK) November 25, 2019
動画の概要
- 大学教授が、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの燃焼方式の特徴を解説
- 両方の特徴を踏まえてSKYACTIV-Xの燃焼方式SPCCIを解説
※下記の記述は、この動画の内容だけではない感じです。
ディーゼルエンジンの燃焼方式
1 前提
- 車のエンジンは、シリンダー内で燃料を爆発させて、ピストンを押し下げる力を回転する力にして、動力にするもの。
- ディーゼルエンジンの燃料は軽油。
- 軽油は、ガソリンよりも発火(温度が上がると燃える)しやすく、引火(火があると燃える)しにくい。
- 空気などの気体は、シリンダー内で圧縮されると温度が上がる。(熱力学)
2 シリンダーに空気を入れて、空気がピストンにより圧縮されると、空気の温度が高くなる。
3 圧縮して高温になった空気に軽油を噴射すると、軽油が気化して空気と混ざり、自己着火する。(軽油が噴射される時間が一瞬であるため、軽油の濃度にムラが生じるため、スス(燃料の不完全燃焼物)が生じやすい)
4 自己着火は同時多発的に起こる。(燃焼を開始する点がたくさんある)
5 同時多発的に火がつくので一気に燃焼して、ピストンを押し下げる。
ガソリンエンジンの燃焼方式
1 前提
- ガソリンエンジンの燃料はガソリン。
- ガソリンは、軽油よりも発火(温度が上がると燃える)しにくく、引火(火があると燃える)しやすい。
- 空気などの気体は、シリンダー内で圧縮されると温度が上がる。(再掲)
2 シリンダーに空気とガソリンを入れて、それらがピストンに圧縮されると、温度が上がる。
3 ガソリンは発火しにくいので、点火プラグの火花でガソリンを引火させる。
4 点火プラグで引火した炎が伝播しながら、ガソリンが燃焼する。
5 伝播する形でガソリンが燃焼して、ピストンを押し下げる。
SKYACTIV-Xの燃焼方式
1 SKYACTIV-Xのコンセプト
- ガソリンエンジンで空気とガソリンを混ぜるとき、できるだけ空気を入れてガソリンの比率を下げて燃焼(リーン燃焼)させると、燃料のエネルギーをより効率よく力に変えることができる。(燃費がよくなる)
- でも、ガソリンの比率を下げていくと、確実に燃焼を起こすこと(安定的に燃焼させること)ができなくなる。
- そこで、確実な燃焼を起こすために、ディーゼルエンジンの燃焼方法である自己着火も使って、ガソリンを燃焼させることとした。
2 空気に対してガソリンの比率を低くして、シリンダーにそれらを入れて圧縮する。
3 スパークプラグで火炎を発生させる。
4 スパークプラグの火炎が、シリンダー内をさらに圧縮するので、温度が上がり自己着火も起こる。(ノッキングが起きてるような状態)
5 ディーゼルエンジンと同じようにガソリンが一気に燃焼して、ピストンを押し下げる。
6 感想~開発者たちのすごいところ~
- スパークプラグの火炎をコントロールすることで、さまざまな運転状況に応じて自己着火と火花着火の割合を変えることができるようにした。
- 正常な燃焼を起こさせるため、燃焼させる条件を常に把握し、コントロールしている。
- さらに騒音や排気ガスを低減させる条件も考慮している。
今度、ディーラーの担当さんに「定容サイクルにおいて、なぜリーン燃焼だと熱効率が上がるのか」聞いてみようかな。(もちろん嘘です)
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