マツダ大商談会で開催された、MX-30開発主査の竹内都美子さん(マツダ初の女性開発主査!)によるトークセッションに参加しました。
そこで聞いたお話と実車を見ての率直な感想をご紹介します。
大商談会の様子はこちら。
エクステリアの挑戦
独特な外観
初めて見た時は、正直「うーん、かっこいい…のか?」と思いました。
最近のマツダ車のイケメン路線とも、他社の電気自動車によくあるかわいい路線とも違いますよね。
これは、「私らしく生きる」をテーマに、あえて今までの魂動デザインを踏襲しない外観作りに挑戦した結果だそうです。
インテリアでも感じたのですが、クルマを機械・乗り物というよりは、生き物っぽく「寄り添ってくれる相棒」と捉えられる感じにしたかったのかなあ。
フリースタイルドア
MX-30の最大の特徴は何といっても観音開きのフリースタイルドア。
フロントドアは82°(これまでのマツダ車は67°)、リアドアは80°まで開きます。
バーティカルレインという頑丈な素材が入っているので、ピラーがなくても衝突に耐えられるそうです。
立ち位置を変えずに後部座席に何か積んだり、景色の良いところで開放感に浸ったり、使い方は自分次第!
たしかに、後ろに回って後部座席に荷物を置いて、また前の席に戻る、というのがなくなるのは便利かも。
ただしこのドア、開けるときは必ずフロント→リア、閉めるときは必ずリア→フロントの順でないと開閉できません。
後ろの開口部は小さいので、大人が乗り降りするには前席を倒したりずらしたりしないとダメかも。
また、中から見ると、BピラーとCピラーの間にもう一つピラーがある形になっていて、後部座席の窓はかなり小さいです。
スリートーンの塗装
ルーフ、ピラー、ボディーを別々の色で塗装するスリートーン(3色)採用です。
ルーフは均一に塗らず、塗りの匠という人間の職人の手の動きをロボットに教え込んで塗っています。
ルーフなんてあんまり見えないのに、こだわりがすごい!
スリートーンは結構かっこいいし、組み合わせも楽しめそうだし、今後も採用してもらいたいです。
インテリアの挑戦
温かみを感じるコルク
元々マツダはコルクの会社だったというのもあり、センターコンソールやドアハンドルの内側にはコルクが貼ってあります。
安心感と温かみのある空間を作っています。
ありそうでなかった感。これはこれで好きです。
心がととのう空間
他にも乗ったときに「心がととのう」工夫がいろいろあります。
焦るとろくなことがありませんからね。落ち着いて運転するのは大事です。
コンソールが浮いた形になってて、下から向こうが見えています。
下のタッチパネルはドアを開けただけで起動して、波のような模様を表示してドライバーを迎えてくれます。
その模様は時刻や気温などで変化して、二度と同じ模様は出ないのだとか。
なお、エンジンかけずにドアを開けっ放しにしてると、この画面のせいでバッテリーが上がります。
「それ要る?」って感じのものに注ぐ労力と情熱は嫌いじゃないです。
安全性能・走行機能の挑戦
試乗していないので試していませんが、走行面も改善されています。
- 右直事故回避アシスト…交差点で対向車が来ているのに右折しようとしたらハンドルアシストと自動ブレーキが効く。
- ロードキープ…白線に加えて縁石や草むらも検知する(MAZDA3やCX-30は白線のみ検知)。
- Mハイブリッド…モーターで停止・発進時をアシスト。燃費が良くなる。
などなど。
見た目だけで最初は「うん?」と思いましたが、お話を聞くと、今までにないクルマを作ろうという挑戦が色々盛り込まれていることがよく分かりました。
ただ、特にライバル車は想定していないそうですが、同じSUVで同じサイズで同じマツダのCX-30が最大のライバルになりそうな気がします。
今販売中のMX-30はガソリン車ですが、来年1月に電気バージョンが発売予定です。
それが出てからが本番ですね!